「いつもそうやって諦めるから何もできないんだ」

先日子供たちと公園に遊びに行った時の事です。
娘と同じくらいの年の女の子が一人で泣いていたので
ずっと気になっていました。

最初はポロポロと、どんどんと大きな声を上げて
ワンワンと泣き始めました。

声をかけようかな、と思った時に
お母さんが来て
「なんですぐに諦めるの?!」
「いつもそうやって諦めるから何もできないんだ!」
「もうお母さんは帰る!」

お母さんも激怒していました。

どうやら逆上がりの練習に親子で来ていたけど
うまくできないので、女の子が悔しくて泣き始めてしまい
お母さんが怒っているという状況の様でした。

娘がアワアワしながらその様子を凝視するので
私たち親子は場所を変える事にしました。

もしかしたら逆上がりの練習につきあうためにお母さんは
仕事をお休みしているのかもしれないし、
こう言ったことが何回も続いたのかもしれないし
理由はわかりませんが
私だったらどんな声掛けをするかなあ・・・と考えながら歩いていました。

娘も悔しいと泣くタイプの子なので
縄跳び・マラソン・けん玉・将棋・・・ありとあらゆるものの
練習中にうまくいかなくて泣いたことがあります。
今だって宿題がうまく進まないと悔しくて泣き始めたりします。

娘の場合は一度泣いてからグッと集中力が増すタイプなのを
わかっているので、泣き始めたら私は
お茶やちょっとしたお菓子を用意したりしてすこし休憩したり
私がやってみたりしてみます。
私があれやこれややっている姿を休みながらじーっと見てると
またやりたくなるようです。

「途中までいっしょにやってみよう」
私が補助して少しでも前進があったら
「できてるね」

面倒だけどこういう事の繰り返しで練習してきました。

私は不器用だし、運動神経も悪いので
「ママより得意じゃん!」と言うと笑って元気になることもあります。
子供のやる気スイッチを押すのって難しいですよね。

元の場所に戻るとその親子は帰ってしまっていました。
娘は
「私もできないから一緒にやろうって言いたかった気もする」
「だからずーっと見てたのか」
「でも知り合いじゃないし、変かな」と言っていました。

「今度またその子に会ったら行ってみたら?」
「でも 厳しいお母さんの元でたくさん練習して
今度会った時はめちゃくちゃうまくなってるかもよ!」
と話しながら帰りました。

「どこかに連れて行かないと可哀想」と思っていた私に娘から一言

今年の夏休みもほとんど遠出はできませんが、
親子で楽しい時間をたくさん過ごせたらいいなと思っています。

15744みなさんは夏休みいかがおすごしですか?
みんなでどこかに出かける家族も多い一方で
日常となんの変わりもない、「家族が全員揃わない」
「どこにも行く予定がないor行けない」
家庭も同じくらいあるのではないでしょうか?

我が家もずっと後者でした。
お盆はもちろん、こういった連休に夫が休める仕事ではなかった事と
私が車の運転ができないこと、
親族も近くなかったので
小さな子どもたちを連れてどこか遠出をするのは
本当に大変な一大「作業」でした。
楽しみではなくて、大変・・・これが本音です。

でも私の頭にあったのは
「どこかに連れて行ってあげなきゃ、うちの子が可哀想」
「他の家庭は色々な場所に行き、
いろいろな経験をしているのに家はそれができないなんて可哀想」
この出自不明の気持ちでした。

特に連休中などはどこも混み合っていて
ふたりの小さな手を引きながら、歩いたり
動物園や水族館では混んでいて前が見えず
交互に肩車をさせて見せてあげたり・・・・・
前日から用意、早朝お弁当の準備で
実際の行楽タイムではヘトヘト・・・・
「でも、子どもが喜んでくれるなら!私は大丈夫」と言い聞かせていました。

電車や自転車でたくさんのところに連れて行ったと思います。

でも
朝からバタバタして、出先でも子どもたちが言う事を聞かず
しまいには目的地に着いたら眠いと言い出す・・・
「もう!この子たちのために来てるのに!」
そんな風にイライラしてしまうこともありました。

そんな時に娘が
「どこにも行かなくてもいいよ。みんなが楽しいのが良い」
と言いました。
衝撃的でした。

私はいつもいつも「私は楽しくなくても、子どもが楽しいならいい」
思っていました。
だから楽しそうな施設、イベントには一生懸命連れて行きました。
でもそれで「お母さんたいへんそうだな」「お母さんつまらなそうだな」
と幼い娘に気を遣わせていたのです。イライラ怒っては本末転倒です。
情けないと同時に、娘に感謝しました。

家族ででかけるうえで大切な事だなと思い出したのです。

そんな言葉を貰ってから・・・
我が家の休日はたまーーーーに遠出するだけで
基本的は近所の公園で遊んだり
家で少し大がかりな工作をするくらいです。
そのかわり
「この休み中になにする?」とみんなで目標を立てています。

・水泳で5m泳げるように!とか
・折り紙が上手に折れるようにとか
・美味しいパフェを食べにいくか、作る!とか
・ママが2キロ痩せる!とか
・動物の写生をしてみたい、とか
・恐竜の名前を憶えたいとか

そのためにどこか行こうか、今日は家にいようか
と考えるようになりました。
恐竜の名前を覚える方法は博物館にいくだけじゃなくて
図書館で本を探しても
DVDを借りに行ってもできることです。
子どもや自分のコンディションで「どうやるか」決める。
この方が私たちにはちょうど良いみたいです。