密室育児が私たち親子にもたらしたもの

掲載日:2018年04月19日

密室育児と聞くとホラーな雰囲気もあり
息苦しさを感じる単語ですね。

でも周囲に知り合いが少なかったり、親族と離れて暮らしていると
「気が付いたら一日中二人きりだった」という日もあるでしょう。

私も地元とは遠く離れたところで育児をし、
夫の実家も遠かったので密室育児の期間は長かったように思います。

地区の保健センターに行くまでに親子で30分はかかり
出がけに寝てしまったり授乳がはじまったりで行けなかったり
公園も無い地域でした。

なんとか勇気を振り絞り
当時のSNSで同じ月齢のママを見つけ集まりに出向くこともありましたが
結局個人的な友達に発展する前に
疲れてしまう事が多かったように思います。

そんな時
「この子って可哀そう・・・」と
ブルーになる事がたびたびありました。

産後のホルモンバランスと生活リズムの一変、睡眠不足などが
重なって子供が長泣きすると自分も泣きたくなるような
事もありました。

「密室育児は親子にとって良くない」という
脅迫観念のようなものもあったように思います。

ほどなくして、引っ越すことになり
近所にたくさんの育児サークルや出かける場があったり
こどもも歩けるようになり公園で過ごすことが多くなって
知らない間に密室育児は終わっていました。

子育てにおいて、地域の環境の重要性を知るとともに
気軽にお話できる友人ができると育児はもっと楽しくなっていきました。

でも当時の私はそれがなかなか難しく
そもそもそんなエネルギーがなかったのかもしれません。
あの親子の濃密な時間は
外に出ていくための蛹期間だったのではないかと思います。

密室育児の期間が長かった育児ですが、
特に大きな弊害があったわけでもありません。
「ふたりでもいいや~」と思えてから
笑えることも増えてきました。
むしろたくさん友達をつくりアクティブに過ごすほうが
私にはあんまり向いていなかったのだと思います。

二人っきりで過ごした時間は大切な思い出です。

もし二人きりの時間にしんどさを覚えたら
地域の一時保育やベビーシッターなどと
支援サービスを使ってみるのも良いと思います。

お母さんと赤ちゃんのちょうどいいペースで過ごせると
良いですね。