息子の好きなことを母が決め付けていた話

掲載日:2015年11月12日

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それは当然の息子くんからの告白
「あのね・・・あのね・・・・
 僕、公園すきじゃない・・・・」
私は、自分の思い込みに愕然としました。
子どもってみんな公園大好きじゃなかったの?!

公園が大好きだった息子くん(1才~3才)


うちの息子は出産時小さめに産まれたものの、
よく食べ、活発な男の子でした。
毎日散歩と公園へ行くのが日課で、それをしないと昼寝もせず
家の中でも動き回るので私も必ず外に連れ出していました。

1歳児大好きだったのが砂場。炎天下でも何時間も集中していました。
2歳児はブランコとボール。
とにかくお外が好きで、公園から帰ろうとすると「帰りたくない」と泣いて大変だったのをよく覚えています。

入園してからも必ず公園へ


そんな息子も今年の春から入園し、驚くほど成長してくれました。
一緒にいられる時間が減った分、私も以前よりも余裕を持って接することができている

・・・・そう思っていたのです。

入園してからも、帰宅後は近所の公園に毎日出かけました。
それが当たり前になっていたし息子も公園に行けば遊んでいました。

でもある日からいつものように公園に出かけた後
何をやっても天邪鬼のようにイライラしたり、
お友達と順番が出来なかったり・・・ケンカしたり。
せっかく遊びに来ているのに、その度に怒る悪循環。

私はついに2人とも落ち着いた時間に
「ねえねえ、なんで公園に行くとあんな風になっちゃっうの?」と聞きました。


イライラには理由があった


「あのね・・・あのね・・・・
 僕、公園行きたくない・・・・公園すきじゃない・・・」

「えっ?!ほんとに?」
あまりの意外な答えにびっくり。
だってあんなに公園が好きだった息子ですから。

「公園行きたくなかった。」
「今日?」
「ううん、幼稚園終わってから・・・・」

なんと私は息子が行きたくもない公園にわざわざ時間を作り、連れ出していたのです・・・・

「本当は何をしたかったの?」
「本を読んだり、折り紙・・・・粘土・・・とか」
「そうだったんだ・・・・」
「家の中で遊びたかった。」
「言えなかったの?」
「うん。だってお母さん ”外で元気に遊んでえらいね” っていつも言うから」
息子は涙をポロポロながしていました。

私は自分の中の息子像が入園前からちゃんと更新されてなかったんだと気がつきました。
息子は元気・・息子は活発・・・息子は外遊びが大好き
知らず知らずのうちに「元気に外で遊ぶ息子像」を押し付けていたのかもしれません。
「ずっと言えなかったんだね・・・お外で遊ばなくても大好きだからね。
自分が好きなことしていいんだよ。言ってくれてありがとう」
私も泣いて息子を抱きしめました。

幼稚園にも確認のため最近どんな遊びをしているのか聞いてみると・・・
「図鑑が大好きで色々な植物や虫の図鑑をいつも読んでいます。
先生が知らないような虫やキノコの事を教えてくれてハカセのようです。

私のイメージでは息子は園庭を駆け回っていました。
幼稚園に通って息子は新しく好きなことがたくさん生まれていたようです。

告白の後


毎晩私は息子に質問します
「どんな歌がすき?」
「ルパンの曲」
「えっ!?ルパンどこで知ったの・・・」
「どんな色がすき?」
「赤」
「えっ・・・・青じゃないんだ・・・・」

入園前は生活の中で自然に知ってきたこと
でも実は自分の中で勝手に決めていただけだったのかも
情報がぜんぜん更新されていないのかも・・・
なんて子どもを見てあげられてなかったんだろう。
その親の期待に応えようとしていたなんて、無理をさせていたな。

今の息子くんは何がすきなのか
もっと聞きたいな、知りたいなと思うようになりました。

同時に
「男の子だから」「子どもだから」外遊びが好き
そんな子どもが健康的で一番いい
という考えを捨てようと思いました。
もちろん外遊びは素敵でたくさんの学びと体作りが出来ます。
でももっと大切なのは息子の個性、今興味のあることなんだなと。

そしてもうひとつ。
この話の後にポケットサイズの図鑑を購入しました。
これをリュックに入れて公園に行くこともあります。
そうすると、図鑑を見ながら葉っぱをみたり・・・
今のやりたいことと折り合いをつけながら
新しい世界がまた広がったように感じました。

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